前頭葉眼窩面(腹内側面)の同定と役割について MRI・CT
前頭葉腹内側面の同定
眼窩(目玉)のすぐ上の脳回(赤)が眼窩面とか腹内側面と呼ばれる前頭葉の脳回になります。画像を動かして目玉の現れたスライスの上~脳室(ザリガニのしっぽ)が現れたぐらいまでを指します。図を参照していただければわかりますね。
ちなみに、臨床で経験される眼窩面の障害で多いのは、くも膜下出血後の患者様ではないでしょうか?
下図のように、巨神兵が写っているスライスはウィルス動脈輪がある脳の場所です。
この部分には動脈瘤ができやすい。下図参照。
この大きな動脈瘤が破裂すると
こんな形で、眼窩面が障害されます。
腹内側面の役割
教科書的な役割
人格情動障害:日常生活で、乱費、失職、対人関係障害など社会的行動的障害
簡単に考えると
酔っ払い状態です。・・・抑制ができなくなってしまう、無礼講
抑制の欠如、感情失禁、反社会的、人格崩壊・・・辺縁系に対する前頭葉の抑制の障害
金銭管理ができなくなり、多額の借金をしてしまう。目先の利益にひかれて衝動的に行動してしまう
記憶の再生時に時間の符号の想起ができなくなる⇒昔のことが今日のようになってしまう⇒ 作話・コルサコフ症候群
ここでは以上のようなことを覚えておいていただければいいと思います