MRIの基礎2
T1強調画像とT2強調画像でわかること
T2強調画像 T1強調画像
信号を比べることで組織を予想できるということを前回ちらっとお話ししましたが、もう少し詳しく話しておこうと思います。
脳脊髄液は純粋な水の信号
T2強調画像で白 T1強調画像で黒は 純粋(きれい)な水を表します。
つまり、きれいな水なんです
脳では、脳脊髄液がこの信号パターンになりますので、脳室内や脳溝があたります。
また、覚えておいてほしいことですが、脳梗塞の古いもの(陳旧性脳梗塞)もこの信号パターンになります。つまり、脳梗塞を起こした場所は、古くなると純粋な水になる!
上記のMRI画像でじっくり見てみてください。
矢印でしめした部分が陳旧性脳梗塞(かくれ脳梗塞)です。※場合によっては虚血性病変などとかかれます。
赤矢印と青矢印は白く描出されていますが、青矢印の方が白の濃度が濃く描出されています。
もしくはT1強調画像の方をみてください。赤と青矢印の黒の濃度がはっきりしているのは青矢印の方ですよね?
色がはっきりしているものほど、時間経過が長いことを表しています
※例外はあります
出血は濁った水
脳の病気には脳出血という病気があります。
血がMRIではどう描出されるのか?
血は水だから、水の信号を呈するのかというと違うんです。
血は濁った水と考えてください。
血にはヘモグロビンという鉄も含まれているんです。
なので、水が濁った場合はどうMRI上で表現されるかというと、T1強調画像に変化が現れるんです^^
鉄の影響をうけて、黒く描出されたりも実際します。
水が濁ると T1強調画像の信号が上昇します。つまり、白くなっていきます。
が、しかし・・・
これは急性期の話で、慢性期になると脳梗塞と同様に出血巣は、純粋な水になっていきます。
水の信号になります。
(なんか難しいと感じた場合は、読み飛ばしてください。)
もっと詳しくしりたい方は下記の本はいかがでしょうか?
所見からせまる脳MRI新版 [ 土屋一洋 ]
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